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2007年12月15日 (土)

スティーヴン・ジョンソン『感染地図』

「地図」につられて手にしました。スティーヴン・ジョンソン『感染地図』(河出書房新社2007年12月 本体価格2600円)。よい本です。http://www.bk1.jp/product/02948219

1854年にロンドンで発生したコレラについての地図が、最近よく取り上げられています。そのコレラについてのドキュメントです。地図関係者では、スノー医師が作成したコレラ患者の分布図を知らない人はいないでしょう。私も『知って楽しい地図の話』で取り上げました。同書164ページには『不平等の地理学』という本に載っていた地図を載せましたが、オリジナルは少々違っていました。また、現実にこの地図が果たした役割についても知ることができました(地図が先にありき、ではなかったのです。もちろんそのことは、この地図の役割を軽視するものではありません)。

注をいれると300ページ近い大冊であり、値段も本体価格2600円とお安くはありませんが、地図や疫学に興味を持っている方には、一読に値する本だと思います。

著者による「付録 推薦図書」も役立ちます。そこで、UCLAにスノー医師についての網羅的なウェブサイトがあることを知りました。http://www.ph.ucla.edu/epi/snow.html

PDFファイル化された地図もダウンロードできます。

ただ、原著がそうなら仕方ないのですが、「コレラの地図」自体についての説明が僅かしかないのが残念です(そもそも地図は198ページにあるだけです)。何回か地図も作り直しているようですが、地図を掲載した上で、説明して欲しかったと思います。

ともかく、分布図の効用を考えるよい教材が入手できました。

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